LIVElog/@ぴあ | 中 孝介ツアー“うがみうた” @仙台市シルバーセンター交流ホール

中 孝介ツアー“うがみうた” @仙台市シルバーセンター交流ホール

全国コンサートツアー“うがみうた”の中盤戦、仙台市シルバーセンター交流ホールは、チケット完売! 開演を待つ超満員のファンの熱いまなざしは、中 孝介の歌声が全国まで強く響いている現在の状況を、まさに物語る。そんな客席へ向けて、この日のライブでも披露した最新作『うがみうた~絆、その手に~』のタイトル曲「絆、その手に」。その1曲への想いを語った場面は、とても印象的だった。

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「僕は奄美大島に生まれて、まだ、たかが29年ですけども色んな人と出会ってきました。音楽を通して、僕は、出会う人の数が一気に増えたわけなんですけども……。最初はピアノをやっていて、小学生の頃に吹奏楽部に入って音楽をやっていて、それがいつのまにか歌うことに変わっていきました。高校生のとき、たまたまコンサートに行ったときに、元ちとせさんの奄美の“シマ唄”に心動かされ、歌うということに意識を持ちだしました。そして、“シマ唄”を通して幅広い世代の人たちと交流が持てるようになり、出会いが増え……。“シマ唄”を飛び越えて、こういう、今やってる音楽に出逢うことが出来ました。それもこれも、人と人との出会いなんですよね」

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奄美大島に生まれ、故郷に伝わる“シマ唄”を継ぎ、広い世界へ羽ばたいて様々な分野にいる人たちと出会った。その中で新たな世界を知って、中 孝介は自身の音楽観を広げてきた。そんな現在の彼のありのままの姿は、この日のライブでもたしかに見えた。その新たな“出会い”のひとつは、テレビ番組の企画がきっかけになった小椋佳との共演。『うがみうた~絆、その手に~』収録の「愛燦燦」は、美空ひばりの名演が今も多くの人の記憶に残っているに違いない作品のカバーだ。人生の機微を、優しく、かつ力強く……。この日のライブでも雄大に歌い上げた1曲と「支え合う関係」は、ともに小椋佳が手がけた楽曲。その小椋佳との“出会い”も含めた、これまでのたくさんの“出会い”は、『うがみうた~絆、その手に~』のテーマに繋がる。

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「奄美の方言で“うがみ”は、“拝む”という字を書きます。“出会い”という意味ですね。人と会ったときに、奄美の人はその人を“拝む”という、相手を尊ぶ表現をするんですよね。デビューして今年で4年経ったんですけど、自分の活動はそういう出会いに繋いでもらっているなと感じておりまして……」

『うがみうた~絆、その手に~』のエンディングを飾る「明日の空」は、関西のテレビ番組の企画で募集した子供たちをコーラスに迎えた1曲。その子供たちとの“出会い”が生んだ1曲を、この日は、オフィシャルHPで募集した地元のファンをステージに迎え、さらに客席のファンも合唱する。

<明日の空をあなたと見たい 寄り添いあって花のように――>

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長い人生を一緒に歩きたいと、お互いに心から思い合うふたりの姿が、「明日の空」の歌詞からは浮かぶ。その物語を、会場全体がひとつになって歌い上げたシーンは、この日のライブの雰囲気を象徴する素晴らしい一幕だった。同世代のファン、親子連れ、年配のご夫婦、etc……。本当に幅広い世代の人たちが中 孝介の歌声を通して繋がって、ひとつになって、大きな感動を生み出した。

さらにこの日は、“シマ唄”から始まった中 孝介の音楽人生から、多彩な引き出しが開けられた。そのひとつは、「うたかた」だ。

「そろそろ夏が近づいてきてますが、その夏の涼風に身をゆだねているような気分になっていただけたらな、と思います」

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吹奏楽部に在籍していた小学生時代に買ったフルートを自ら奏で、ボサノヴァ調の心地よいメロディーを歌う姿は、“シマ唄”のイメージを彼に持っている人には新鮮に映ったはず。“シマ唄”をベースに持ちながら、様々な音楽の引き出しを開けて世界観を広げていることが、そこからは伝わってくる。

「これからも色んな人と出会って、色んな楽曲と出会って、色んな言葉と出会って……。その感動を心と歌に込めて、みんなの心に寄り添っていけたらなと思っております」

たくさんの “出会い”を重ねながら、人の心を打つ音楽がこれからも中孝介からは誕生するはず。日本人の琴線を揺らす、“和”の香りが漂う歌声をベースに、ジャンルの枠を超える力を持った音楽を開拓している中 孝介。ミュージシャンとしてどんな成長ぶりをこれからも見せてくれるか、とても楽しみだ。

Text●道明利友

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