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エリック・クラプトン&ジェフ・ベック、夢の共演!@さいたまスーパーアリーナ

世界が誇るギタリスト、エリック・クラプトンとジェフ・ベックが、さいたまスーパーアリーナで共演!
その夢のような一夜となった2月21日(土)のレポートをお届けします!


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イギリスを代表するふたりの偉大なギタリストが、ほかならぬ日本で、同じステージで対バンして、最後は共演する。おおげさに言ってしまえばこの日は「ロックの歴史を目撃する夜」だった。
これまでイベントなどで1、2曲一緒に弾くことはあったが、今回は30分以上に渡って本格的に演奏を共にするという。
「ベックといえばハンセンではなくジェフ」の世代のオヤジたちの熱気がムンムンする会場は、通常のロック・コンサートとは逆に男子トイレに長蛇の列である。

まずはジェフ・ベック。噂の凄腕女性ベーシスト、タル・ウィルケンフェルドを含む4人編成のバンドを率いて登場。ほとんどピックを使わず親指主体のフィンガリング、アームとボリュームつまみを駆使しての変幻自在なプレイを存分に聴かせる。
音が鋭く、跳ねている。外見も含めとても64歳とは思えない若々しさだ。
メンバーも凄腕揃いで、なかでもひときわ若い(22歳!)タル嬢はバンドのマスコット的存在でありながら、強力なボトムでバンドを支え、時には引っ張っていく。
ベックは終始機嫌よく、まるで父親のように彼女のプレイを見守り、バックアップする。ベース・ソロではタルとふたり羽織ならぬふたり弾きまで披露するサービスぶりだ。
やや緩んで聞こえた前回の来日公演に対して、リラックスしながらもベックらしい緊張感溢れるプレイに大満足、50分の演奏時間は本当にアッという間だった。

20分間のセット・チェンジののち登場したクラプトンは、意表をついてのアコースティック・セットでスタート。
単独公演ではエレクトリック・バンドでやっていた『いとしのレイラ』などで渋いノドを聴かせ、新旧のヒット曲を披露する。
エレクトリック・セットに入るとクラプトンらしい流麗で美しいプレイをよどみなく繰り出し、その洗練された大人の「芸」に陶然としてしまう。ベックの年齢を感じさせぬ若々しいプレイに対し、まさに年齢に相応しい円熟の境地だ。
5月からの米欧ツアーを経ての来日だけに、6人編成のバンドとの息もあって、練り上げられた最高のアンサンブルを聴かせてくれた。

そしてしばしの間を置いて、クラプトンのバンドをバックにふたりが登場。
マディ・ウォーターズやカーティ・メイフィールドなど、古いブルースやR&B、ジャズのカバーを中心に、クラプトンが歌い、ふたりのギターが応酬する、まさに夢の共演だ。
余裕たっぷりにオーソドックスな王道ブルース・ギターを聴かせるクラプトンと、感情と本能に任せたトリッキーなフレージングで異端を極めるベック。やんちゃなギター小僧ぶりを隠さないベックの「大人げなさ」を、一歳年下のクラプトンが「大人の余裕」で包み込んでいく。

現在では音楽性も生き方も異なるふたりだが、もとは同時代のシーンを切磋琢磨しながら引っ張ってきた友人にしてライバル同士。その共通のルーツには、ブルースなどの黒人音楽がしっかりと根付いている。おそらくリハーサルにもほとんど時間をかけていないにも関わらず、息のあった演奏ぶり。簡単なキーさえ決めておけば、何も語らずともいつでもセッションできる共通言語を持った世代の強みを、改めて感じたりもした。

アンコールにはなんと、スライ&ザ・ファミリー・ストーンのファンク・クラシック『アイ・ウォント・トゥ・テイク・ユー・ハイヤー』を演奏。この日唯一と言っていいアップ・テンポの曲で、ふたりのギター・バトルが炸裂した。
終了し、さっさと帰ろうとするベックを慌ててクラプトンが呼び止め、メンバー全員で肩を組んで挨拶。最後まで「らしかった」ふたりの、本当に満足そうな表情が印象的だった。

Text●小野島 大
Photo●ニシムラユタカ

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