LIVElog/@ぴあ | LIVE★Br 2008 duo MUSIC EXCHANGE

LIVE★Br 2008 duo MUSIC EXCHANGE

地方で活躍するバンドの音楽を堪能できるイベント「LIVE★Br」。

サカナクション(札幌)、竹内電気(三河)、シュリスペイロフ(札幌)、Sunchago(松江)の4組が
10月9日に東京・渋谷duo MUSIC EXCHANGEで繰り広げた
熱いライブパフォーマンスを完全レポート!

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昨年に続き今年2回目の開催となった地方のライブ臭を凝縮したイベント「LIVE★Br(ライブブロミン)2008」。このイベントは「臭素」の元素記号「Br(=ブロミン)」が表わすように、各地で活動する新鋭アーティストの音楽、ライブ臭を凝縮したイベントであり、各地のニューカマーを独自に発掘し、ダイレクトに紹介していく画期的なスタイルをとっている。今回も、高濃度な顔ぶれが渋谷duoのステージに集結し、激臭拡散した。

トップバッターは島根県出身で在住のSunchagoという女性シンガー以外は全員男性の4人組。彼らは今年シングル「生活習慣」を山陰地方限定にもかかわらず、わずか3か月程で1000枚を売り切った。その事が示すように、地元では圧倒的な人気を誇り、すでに中国、山陰地方ではラジオのパーソナリティや情報番組のテーマソングなども担当しているほど。サウンドのほうはブルース(といっても海外のブルースというより、どこか70年代中期関西ブルース風)、クロスオーバーなども飲み込んだグルーヴィーなファンクミュージックをベースに、近年のエレクトロニカなども含んだ非常にポップなアレンジや童謡レベルにまで素直に昇華された、日常的な日本語が絡み合うという、ありそうでなかった世界観を放っていた。初期の椎名林檎を彷彿させる「喫茶ジルジャン」や、“一家に一本!”というフレーズが脳内にこびりついて離れない「You say!『マジック』」などが非常に印象に残った。

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続くシュリスペイロフは、同郷サカナクション、sleepy.ab、monobrightなど近年立て続けに、全国に向けて輩出している北海道シーンの隠れた逸材だ。今年3月にインディーズよりミニアルバム『シュリスペイロフ』を発表し、北海道在住ながら全国に向けて精力的にライブ活動を続けている。前述のバンド達と11月に「NORTHERN EDGE TOUR'08」という東名阪ツアーも決定しており、来年のブレイクは必死の3人組だ。淡々とこれといったMCもなく進行していくステージを観るにつけ、このバンドの特異な部分、ルックスも含むその“抜けた”感じというか、出しているサウンドの切迫感とは裏腹に、これっぽっちも熱さを感じさせないというか、どこかこういったタイプの(と勝手にジャンル分けして失礼だが)ギターバンドにある特有の押し付けがましさがないのだ。無論それはいい意味である。「ドア」や「君と僕」といった楽曲にギターバンドの未来を感じさせてくれた。

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山下達郎の「SPARKLE」にのり、登場してきた三河発→全国区行きの5人組、竹内電気。初めて観る人は冒頭登場シーンを観ただけでその日のチケット代の元はとれる。しかし彼らの本領はライブ本編だ(あたりまえだ)。「milk tea」や「sexy sexy」などのドPOPなキャッチーソングのなかを、1周まわって斬新なクロスオーバーなギターソロが駆け抜ける、彼らこそポストBEAT CRUSADERSの称号にふさわしい!という気持ちはライブを観るたびに増えている動員とともに、揺るがないものになっていく。音楽もさることながら、観ているだけで楽しい気持ちにさせられる彼らのキモ楽しげな姿に幸せな気持ちになっていくのはきっと自分だけではあるまい。年末の「COUNTDOWN JAPAN 08/09」に参戦する彼らは来年のJ-POPの颱風の目になる事必死である。

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最後は2年連続出演のサカナクション。今年1月に発表した2ndアルバム『NIGHT FISHING』を引っさげ3月に初の全国ツアー、夏は大型野外フェスに新人最多8本に出演と精力的なライブ活動をしてきたといっていいほどフェスに出まくっていた彼らが、サウンドの進化および深化は、もはや本会場では狭すぎる!と感じさせてくれるほどの貫禄のステージだった。12月10日にドロップする初のシングル「セントレイ」他1新曲2曲を初披露した。特に明快且つ深い意味を持つ歌詞の世界感は、以前より確実に高速且つ大胆なサウンドスケールを爆発させた「セントレイ」はこの日のハイライトといえるだろう。いつも通りの圧巻なステージは、宇宙のように無限大な印象を与えてくれたライブだった。また彼らの独特な雰囲気を醸し出すレアなMCも聴く事ができ、アンコールでは彼らの初期衝動が詰まった音源「GO TO THE FUTURE」のラストソング「夜の東側」で最高の一夜をみごとに締めくくった。

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Text●前田栄達

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